働き方改革・労働人口減少を背景に、ワークフローもクラウド移行する企業が増加
これまでは、企業ごとに取り組み状況が大きく異なっていた「働き方改革」ですが、関連法が施行され、どの企業も避けてはとおれないものとなりました。そもそも、日本国内では労働人口が減少し続けており、より少ない人材でビジネスを進めるためにも生産性向上や業務効率化は待ったなしになっています。
こういった背景もあり、ハードウェアの老朽化やサービスのサポート終了をきっかけとしたクラウドへの移行が加速。社内で利用するワークフローも例外ではなく、クラウド型ワークフローへ移行する企業が増えています。クラウドのメリットとして挙げられるのは、ハードウェアの保守に関する負担軽減や省力化のほか、「すぐに始められて、すぐにやめられること」「月額で利用でき、初期投資が少ないこと」などです。確かにこれらは事実ではありますが、そこには落とし穴も……!安易なワークフローのクラウド移行で失敗しないためには、何に気をつけるべきなのでしょうか?
クラウド型ワークフローで現行業務を実装できず、利便性低下につながることも
クラウド型ワークフロー、最大の落とし穴と言えるのが「現行業務を実現できない場合がある」ということです。一般的にクラウド型ワークフロー製品はある程度“型”が決まっており、そのなかで業務フローを実装します。しかし、すでに業務が作りこまれてしまっている場合、すべてを製品の“型”に合わせることは難しく、現行業務を変えざるを得ない、ということも少なくありません。
「業務を変えればいい」という意見もありますが、ワークフローは、現場の社員から経営層まで全社員が使うもの。社内規定にあわせるべき業務もあり、簡単には変えられないものも多いでしょう。「クラウドサービスに業務フローを合わせきれない」「かといって社内の規定も変えられない」といった状況に陥ってしまうことも。その結果、ワークフローに実装できない部分は手作業で対応するしかなく、現場の業務効率が下がり、クレームがあがって困っている……。規模が大きいほどそういった悩みは多くなり、特に従業員数500名以上の企業で多く聞かれます。
当然、「すぐに始められて、すぐにやめられる」クラウドサービスですから、合わなければやめるという選択肢もありますが、全社員に説明して導入したワークフローを短期間でやめる、ということは、できるだけ避けたいものです。
現行業務を実現するSI型のクラウドワークフロー
そのような事態に陥らないためにも、「本当に、そのクラウドサービスで自社の業務フローを実装できるのか?」「業務への影響を最小限におさえて、移行できるのか?」を事前にしっかり確認することをお勧めします。クラウドサービスごとに“型”も異なれば、自由度も様々。その製品・サービスで、どこまで実現できるのか?を移行前に検討すべきです。
そんななか注目なのが、SI型のクラウドワークフローを謳っている「ExchangeUSE XG」。クラウドで提供しながらも、企業ごとのニーズや状況にあわせてSIをおこない、ワークフローや業務内容の「現状(As-Is)」と「あるべき姿(To-Be)」を描いてワークフローに実装できることが特長です。これにより現行業務から逸脱しない形で社員から経営層まで全社の利便性・業務効率を向上しながら、クラウドに移行できます。
さらに、標準では搭載していない機能を個別に実装することも可能。現行ワークフローをそのままクラウド上に“焼き直し”するだけでなく、付加価値をつけたワークフローを実現します。例えば、これまで手作業でしていたチェックや、他システムとの連携などまでを作りこむことで、作業手順の削減にもつながります。
もちろん、クラウドサービスですから、オンプレミスと比べて環境構築にかかる期間を大幅に短縮。要件定義やSIのために一定の期間はかかりますが、これはそもそも、どのクラウドサービスに移行するとしてもかかります。一般的には「クラウドなら登録してすぐに使える」といったイメージもありますが、業務と密接に関係するワークフローでは、要件定義は欠かせません。
クラウドだから……と要件定義をおざなりにすると、せっかく導入しても実業務と合わず、「使いにくい・使いものにならない」となりかねません。ワークフロー移行のメリットを最大化するためにも、クラウドへの移行の前に「ワークフローをどの業務に使うのか?」「改善点はどこにあるのか?」などをしっかり検討することが重要です。細かな要望や機能も実装できる「ExchangeUSE XG」は、既存ワークフローのクラウドへの移行を検討するにあたって有効な選択肢といえるでしょう。