CASE STUDY稟議を迅速かつ堅実に運用するためにいち早く「ExchangeUSE」を導入。クラウド版への移行も先駆けて実現。

ADインベストメント・マネジメント株式会社様

J-REIT(日本の不動産投資信託)市場において、賃貸住宅に特化した不動産ファンドの資産運用を事業とするADインベストメント・マネジメント株式会社。
伊藤忠グループの一員として、著しい変化を続けながら、市場規模を急速に拡大し続ける金融と不動産が融合した新しい業界を少数精鋭で牽引している。
稟議をスムーズに進め、証跡としてデータベースに蓄積するため、富士電機のワークフローシステム「ExchangeUSE」をいち早く導入し活用してきた。

[背景と課題] 事業の根幹となる資産運用業務には迅速かつ堅実な稟議の仕組みが必要。仕組みを下支えするシステムの導入を決めた。

申請~承認のワークフローをシステムで簡潔に。
事業の進捗をスピーディに、ダイナミックに。

2010年3月の合併を機に、迅速かつ堅実な稟議の仕組みを構築した。数あるワークフローシステムの中から選んだのは富士電機の「ExchangeUSE」だった。既存の稟議書がそのまま使え資料も添付できること、組織変更に柔軟に対応できること、その2点が主な選定の理由となった。導入を決めたICT推進室長の信國太郎氏は「投資家の方々から大切な資金をお預かりして賃貸不動産を運用し、その収益を投資家の皆さんに分配するのが私たちの事業ですから、なぜ、その物件なのか、どういう経緯で購入に至ったのか、どのようにして運用施策を決めたのか、様々な情報の履歴・証跡を残さなければなりません」と選定理由の背景を明かす。

信國 太郎 氏写真 信國 太郎 氏 ICT推進室長

履歴・証跡をデータベース化する。要件を充足するシステムを採用する。

「自分たちが歩いてきた道を振り返ったとき、その足跡がきちんと見えるように」。信國氏は、それが資産運用会社の責務だと断言する。紙では、年月が経つうちに、一部が欠損したり紙そのものが不明になったり、また、検索もできなかったりとさまざまな問題が起こり得る。だれが、いつ、どのタイミングでそれを承認したのか、添付資料は何だったのか、どういうコメントがあったのか、それら全部をデータベース化するためにはシステム化しかない。信國氏は「申請~承認という稟議の迅速化・堅実化だけでなく、過去の稟議データをいつでも検索して閲覧できるシステムとしても、ExchangeUSEが最適と考えました」と評価する。変化が目まぐるしい業界にあって、それに適合していくよう、組織体系、役職、役割なども変わっていく。新たな部署や職務が生まれたり、役割が変わったり、大胆な改革も微妙な調整も珍しくない。「ExchangeUSE」はそうした変化にも柔軟にノンカスタマイズで対応が可能だ。「人事異動等の設定変更はユーザ側でもできるが、手間いらずの安心料と思って富士電機にお願いしています。」(信國氏)

[解決と効果] あって当然のシステムとして定着。クラウド移行で利点がさらに拡充。

ITスキルは不要、誰もが使えるツール。申請~承認のフロー(経路)はシステムが管理。

「ExchangeUSE」導入からすでに10数年が経過した。社員全員がIDを持ち、ユーザとして日常的に利用している。Excelで統一した起票画面に必要事項を入力し、提出をクリックすれば、あとは裏側でフローが動くから、ITスキルは必要ない。これまでにトラブルはほとんど起きたことがなく、あって当たり前のシステムとして定着している。過去、2回のバージョンアップを行ったが、ユーザにとってはボタンの位置が変わった程度の認識で、大きな混乱や違和感もなく、変わらぬ活用が続いている。

2017年頃からクラウド化を検討。クラウド版「ExchangeUSE XG」に期待。

オンプレミスからクラウドへ。「将来を考えると、永続的に使うシステムはいずれクラウドに行き着きます。ならば、先駆けて移行しようということに…」(信國氏)。ICT化に積極的な社風もあり、検討は具体策へと進んだ。ホステッド型のプライベートクラウドか、パブリッククラウドか、その二択について、富士電機の担当営業に相談したところ、「ExchangeUSE XG」(クラウド版)が出るとわかり、そのリリースを待った。結果、「ExchangeUSE XG」(クラウド版)を採用し富士通のプライベートクラウドで構築した。メリットは期待していたとおりだった。信國氏は「インフラの管理、EOSLなどの対応から手離れできることもありますが、永続的に使うシステムを信頼できる富士電機側に任せられる安心感は何よりも大きいですね」と語る。

営業部門だけでなく、管理部門でも活用。
自分で検索するメリットが成果につながる。

「クラウド移行はユーザにとってはほぼ無関係ですが、その恩恵は情報システム部門の心配事を解消し、業務の効率化・安定化をもたらしています」。そう話すのは、管理者の一人であり、自身も「ExchangeUSE XG」で稟申するICT推進チーム・シニアマネージャーの三谷純也氏だ。クラウド化に伴い、三谷氏はユーザ向けに簡易マニュアルを作成して備えたが、大きな問題はなく移行できたと言う。また、同業他社がヒアリングに来社される機会が増えたとも言う。「業界全体からすると、IT化はまだまだこれから。とはいえ、今後10年間に、電子契約書やWEB重説(重要事項説明)が進み、業界に大きな変革が起きるといわれてます。
稟議書システムについても、関心をもって今後の参考にと来社されているようです」(三谷氏)

三谷 純也 氏写真 三谷 純也 氏 ICT推進室ICT推進チーム
シニアマネージャー

[今後の展望] 迅速な承認とノウハウの共有でビジネスの優位性をより明確に。

いつでも、どこからでも、承認を可能に。稟議書の質と精度の向上とともに。

「ExchangeUSE XG」に上がる月間の稟議数は100件を超える。決裁権限者は、その承認処理が滞ることがないよう、出張時は代理承認を使っている。「働き方改革を視野に入れ、数年内には、社内のみならず、自宅PCや出先からモバイルでログイン~承認できるセキュアな環境を構築しようと考えています」(信國氏)。一方、先のバージョンアップで他のユーザの稟議書が閲覧できるようになった。当初は賛否あったが、情報やノウハウを共有できるようになり、稟議書の質や精度の向上につながっている。これに遠隔承認が加わることで、同社のビジネスの優位性は今後さらに高まっていくことだろう。

社名 ADインベストメント・マネジメント株式会社
所在地 〒101-0051 千代田区神田神保町一丁目105番地
設立 2005年2月2日
資本金 3億円
事業内容 不動産等に係る投資顧問業及び投資一任契約に係る業務/金融商品取引業/宅地建物取引業
従業員数 70名
会社URL https://adim.co.jp/

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